スーパーカブの所有の方法や価値については、本当に十人十色です。
お洒落に乗ってみえる方もいれば、オリジナリティ溢れるカスタムをされている方もみえます。
ですが、おじさんがスーパーカブを購入した当初は、スーパーカブに趣味で乗る、なんてことは考えてもいませんでした。
というのも、おじさんがスーパーカブを購入した動機は、趣味の為でもレジャーの為でもありません。
なにせ二輪免許を持っていないおじさんです。
ツーリングなんて想像もできませんでしたし柄でもありません。
あくまでおじさんはスーパーカブを通勤の足として購入したのです。
スーパーカブは他の原付と比較して大変多くの荷物を積むことができます。
おじさんのスーパーカブには、ビジネスボックスにベトナムキャリア、フロントバスケットを取り付けて積載量を確保しています。
こうして、仕事に必要な荷物を積み、なんなら通勤途中で買い物をしても問題ないスーパーカブを、おじさんは原付の中の軽トラなんて勝手に思っていたりもします。
さらには、見た目がダサくても何でもいいから寒さ対策に風貌やナックルガードをつけています。
そう、おじさんにとってスーパーカブは格好良く乗るものでは無く、とにかく燃費が良く便利に使える乗り物という認識だったのです。
それが、コロナ禍の中で二輪ブームが再燃し、スーパーカブも一周回ってかっこいいだのオリジナリティが表現できるだの言われるようになっていることを知った時は驚いたものです。
そして、実はそのあたりからおじさんのスーパーカブに対する考えも変わっていったのです。
おじさんのスーパーカブは中古で購入したことを差し引いても中々のくたびれ具合です。
サビもあればメッキが剥げているところもあります。
そして、おじさんは個人的にそういったところも好きで乗っていますが、世間の目で見れば正直ボロい原付としか見られないと思っていました。
それが、スーパーカブを停めてお店に入ったりすると、かっこいいとか可愛いとか言われることがあるのです。
はじめは本当に照れくさいと思っていたのですが、おじさんが好きで乗っているスーパーカブです。
悪い気はしませんでした。
それからというもの、おじさんはスーパーカブに通勤以外でも積極的に乗るようになっていきました。
今では、おじさんのスーパーカブには当初の通勤だけでなく、レジャーやお出かけなどマルチに活躍してもらっています。
こういった心境の変化も今考えると面白いというか、我ながら少し不思議な感じがしなくもないのですが、おじさんにとっては大変好ましい変化であったと、今振り返るとそう思います。
何しろ毎日の生活の幅というんでしょうか、興味の範囲が以前より大変大きくなっていますから。
これからもおじさんとおじさんらしく乗ることができるスーパーカブとで一緒に過ごしていけたら幸せなんだろうなと、そんなふうにおじさんは思っているのです。
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