ボウリング

エッセイ
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 おじさんね、若い頃にボウリングにハマっていた時期がありましてね。

 でね、その時にマイボールやマイシューズも買いましてね。

 そしてね、おじさんの住んでいる地域には、レーン数が116レーンもあってギネス記録にもなっている「稲沢グランドボウル」なんて場所もありましてね。

 その「稲沢グランドボウル」ではね、小学生の子には「ジュニアボウリングプレミアムパスポート」なんていう特別優待料金で遊べるカードもありまして。

 これだけ条件が揃いますとね、そりゃあ子どもを連れてボウリングに定期的に行くようになるわけでございますよ。

 ただねえ、おじさんも若い頃のようには当然ボウリングができないわけでして。

 具体的に言いますと、スコアは落ちていますしゲーム数も3ゲームも5ゲームもできませんから子どもと一緒に毎回2ゲームで終了。

 若い頃は月に2〜3回行っていた記憶もありますが今は月1程度。

 それじゃああんまり上達もしないわけでございますがね。

 で、スコアが良くならないのは子どもも一緒なわけなんですがね。

 それでもね、子どもも嫌がらずにね、一緒におじさんのボウリングに付き合ってくれるわけでございますよ。

 まあ、キッズレーンでガーターなしで遊ばしてもらっているんですけれどもね。

 でね、そうしますと、やっぱりボウリングですから、上手く投げれる時と投げれない時が出てくるわけなんですが。

 おじさんはね、思い通り投げられればね、結果ピンが倒れなくても運が悪かったと思うだけでしてね、それほど腹立たしくは思わないんですけれどもね。

 子どもはね、上手く投げられてもピンが倒れないと悔しい、逆にね、上手く投げられなくてキッズレーンのバーにあたろうがね、ピンが倒れないと嬉しいわけでしてね、ピンが倒れれば結果オーライなわけですよ。

 ただね、おじさんがね、そんな投げ方じゃいけないとね、色々教えてはみているんですがね、ピンが倒れれば良しの子には中々難しいようでね。

 そりゃ大人でも毎回同じように投げることは難しいですからねえ、仕方ないんですけれどもね。

 最初の頃はそれでね、お恥ずかしい話子どもと険悪なムードになることもあったんですよ。

 ですけれどね、しばらく経つとね、お互いの考えが変わってきましてね。

 おじさんは、まあ子どもが楽しければ投げ方やスコアはあんまり気にしなくていいかなって思うようになりまして。

 逆に子どものほうがね、思い通りに投げられないとイライラするようになりましてね。

 そんな変化を感じながらね、ああ、相手の言い分ややり方に反発をしていてもね、やっぱり影響ってのは受けるものなんだなあなんて思ったわけなんですよ。

 やり方や考え方を教える、ともすれば押し付けることがね、教育ではないんだなあ、なんてね、お互いに影響を与え合うこともね、教育になるんだなあなんてことをね、感じたわけなんです。

 もちろん、あくまでおじさんが感じたのは教育全体の中の一部であって、それが全てではないとは思いますがね。

 ですがね、子どもの教育を通してね、おじさんも成長したり変化をしたりしているのを感じますとね、子どもの前で言うことはないでしょうけれどもね、感謝していることもやっぱりあるんですよねえ。

 昔どこかで聞いた話でね、『親はね、子どもに親にさせてもらっているんだよ』なんてことをね、実感しましてね、改めて謙虚な気持ちでね、子どもにも周りにも接したほうがいいなあとね、気をつけないといけないなあとね、そう思ったおじさんなのでございました。

 

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